実は、GDPって新聞やネットのニュースでもよく耳にするコトバですが、その本当の意味、そして計算方法は意外と知られていません。元来、Gross Domestic Product(直訳すると国内総生産)を縮めてGDPと呼びます。そして、GDPだけでなく、毎年1年間の消費、投資、貯蓄、毎年末の資産や負債の残高、そして資本である「国富」を記録・計算するため、国連が採択する「国民経済計算体系」、英語で言えば、System of National Accounts (SNA)という複式簿記による会計基準が存在しています。
世の中のお金の流れを理解するためには、上記のGDP、毎年1年間の消費、投資、貯蓄、毎年末の資産や負債の残高、そして資本である「国富」等々といった全ての「マクロ経済変数」を追っていく必要があります。とりわけGDPはあらゆるマクロ経済変数の変化の出発点として重要です。
動画の中でも説明していますが、企業会計と同様、GDPに関する重要な計算式(もともとは複式仕訳から導かれるもの)があります。まず、企業会計では、粗利(売上総利益)は以下のように計算されます。
粗利(売上総利益)=売上高-売上原価
同様に、SNAでは、一国経済全体の付加価値と位置づけられるGDPも以下のように計算されます。ここでは2019年の1年間の金額を記載しています。
GDP558兆4,105億円=総需要(=総供給)1,049兆7,100億円-中間投入490兆7,048億円
今後、このように発生したGDPがどのように世の中に流れていくのか、そして最終的に日本の「国富」である資本として蓄積されていくのか、説明していきたいと思います。桜内財政金融研究所の「お金の話チャンネル」にご期待ください!ぜひチャンネル登録をお願い申し上げます。